ホームページリニューアルの期間はどれくらい? 遅れる原因は制作ではなく確認です

規模別の実際のスケジュールと、遅延の原因になっているもの。制作が遅いから遅れるケースはほとんどなく、たいていは社内の確認と原稿で止まります。

リニューアルが遅れる理由は、デザインや実装が遅いからではありません。ほぼ毎回、確認と承認です。まず期間の目安を出して、そのあとに正直な話を書きます。

結論:規模別の期間の目安

  • 部分リニューアル(構成はそのまま、見た目を作り直す):2〜4週間
  • フルリニューアル(一般的なコーポレートサイト):キックオフから公開まで2〜3か月。原稿がすでにあるか、期日どおりに用意される前提です
  • 大規模(2言語対応、ページ数が多い、システム連携がある、ブランドの整理が先に必要):4〜6か月

大規模案件で増えている時間の大半は、制作の作業時間ではありません。意思決定にかかる時間です。

実際の工程は何をしているのか

最初は要件整理です。このサイトが何を達成するものなのかを決めます。ブランドに手を入れる必要があるなら次はそこで、識別がついていない状態の上に良いサイトは乗りません。

次に原稿、サイトマップ、ワイヤーフレーム。見た目の話に入る前に、構造を決める工程です。

そしてデザイン。スカイディアではここをフロントエンドの実装と並行して進めます。PCとスマホの静止画を作って渡し、誰かがそれを解釈して組む、という形は取りません。案件によってHTMLを直接書くこともあれば、Framerを使うこともありますが、どちらにしても実際に開いて触れるものをご覧いただきます。動きや挙動はデザインの一部であり、平面のモックアップでは確認しようがないからです。

デザインと実装を同時に進めることは、スケジュールの短縮にも直結します。デザイナーの成果物をエンジニアが解釈し直す引き継ぎ工程が、そもそも存在しないからです。

遅延の原因は、ほぼこれです

確認の往復です。ほとんどの場合、確認の往復です。

結果が変わらない細部での行き来。誰も見積もっていなかった追加の修正回数。そして規模の大きな会社では、上申して下りてくるまでの時間。これは1往復で数週間かかることが普通にありますし、担当者の能力とはまったく関係のない話です。

なので、スカイディアでは相手の組織の規模に応じてここを最初から見込みます。エンタープライズの案件なら、確認サイクルが長くなる前提で余裕を持ったスケジュールを組みます。即座に承認が下りる前提のスケジュールは、楽観的なのではなく単に間違っていて、2週目から全員が遅れている気分になるだけです。

もう一つは原稿です。書く人の名前と期日が決まっていない場合、公開日はずれます。例外を見たことがありません。

「6週間で出したい」と言われたら

やってみることはできますが、約束はできないことが多いです。制作のスピードはもう制約ではありません。デザインから実装までAIをかなり本格的に使っているので、事情が許せば数日単位で動かすこともできます。

問題は、急ぐことが周辺に及ぼす影響のほうです。他案件から優先度を移す必要が出ますし、そもそも発注側が各工程の確認に5営業日必要という現実とぶつかります。こちら側の工程をゼロまで圧縮しても、確認が圧縮されていないのでカレンダーはほとんど動きません。

本当に急ぎのエンタープライズ案件はお受けしますし、実際に納めています。ただ、その場合に起きがちなのは、結局クライアント側で遅れが発生して、全員が追い込まれるという展開です。健全な進め方ではありませんし、良い判断が出てくる状態でもありません。

その日付が本当に動かせないのであれば、理由を教えてください。資金調達の発表、展示会、製品のリリース。理由がはっきりしていれば、その日に必要なページを先に出して、残りを後から追加する形に組み替えられます。

本当にスケジュールを縮める方法

  1. 会議を開かずに「はい」と言える承認者を1名決める
  2. 関係者全員から意見を集め、矛盾は社内で解消してから、1本にまとめて送る
  3. 原稿を用意しておく。または、こちらで書くことを最初に合意しておく
  4. キックオフの時点で、確認のための打ち合わせ枠をカレンダーに押さえてしまう
  5. ブランドはサイト制作が始まる前に決着させる。制作中に並行して悩まない
  6. 段階公開にする。主要ページを先に、残りのページは後から

数週間分の短縮になる準備のほとんどは、キックオフより前に終わっているものです。着手前に何を揃えるべきかはホームページリニューアルのチェックリストにまとめました。

自社の体制に合ったスケジュールを

動かせない日付と、承認に関わる人数を教えていただければ、それが現実的かどうかを、契約前の段階でお答えします。ウェブサイトリニューアルの進め方はこちら。

安孫子 仁美

執筆者

安孫子 仁美

アメリカ育ち。英語と日本語の両方で制作を行う。楽天市場モバイル版トップページのUI/UXデザインを担当後、ボストンでの経験を経て、東京で株式会社SKYDEAを共同創業。代表取締役。日本企業の海外向けサイトと、海外企業の日本市場向けサイトを手がける。

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